元のスレッド

ディラックの海で

1 名前:桜咲く名無しさん投稿日:2002/05/30(木) 15:05 ID:???
磯釣り

2 名前:おヌ投稿日:2002/05/30(木) 20:11 ID:hvdpoyg.
http://www.tv-tokyo.co.jp/bangumi/tsuri/cast/takahashi.htm

3 名前:桜咲く名無しさん投稿日:2002/05/31(金) 04:13 ID:???
ビーチバレー

4 名前:夢見る名無しさん投稿日:2002/07/05(金) 07:38 ID:???
ここ誰も使ってないみたいだから借りるね。

5 名前:夢見る名無しさん投稿日:2002/07/05(金) 08:32 ID:???
朝方の夢

高層マンションが何十棟も林立する近未来的な場所。
僕はその中の一室で女と暮らしている。でも妻や恋人ではないらしい。
ルームメイトというか、ご近所さん同士ぐらいの関係。
互いに愛想良く接してはいるものの、愛はなく儀礼的。
何かの割当によってたまたま一緒に住むことになったという感じ。

女と買い物にでかける。
これも仲が良いからというわけではなく、
そう義務づけられているから行動を共にしているといった程度。
行き先は何棟か離れたところにあるデパート。
女が自分用の物を買っている間、僕は中庭のベンチで待つ事にする。
するとそこには、僕らと同じ棟に住むカップルがいて僕に微笑みかける。
僕はしばらく彼らと会話する。

彼らも僕らと同様、便宜上同居しているだけの関係に違いない。
しかし、僕らよりはずっと親密な雰囲気で本物の夫婦みたいに見える。
男が女の性格をからかうと、女は怒ったようなそぶりを見せてから笑った。
将来の夢とか過去の失敗話などを愉快そうに語る二人。
いい関係なんだな、と僕はうらやましく感じている。

6 名前:梅雨だく名無しさん投稿日:2002/07/24(水) 17:46 ID:???
午睡の夢

古風な造りのテナントビル。そこに友人のYのオフィスはある。
入った瞬間から建物内にみなぎる邪悪な気配を僕の本能が感じ取る。
温和だったYが、老人を罵り平気で足蹴にするような男に変貌していた。
しかしそれを見ていた僕にも彼を咎める気持ちは全く湧かず、
自分が邪悪なエネルギーに侵されつつあることを知る。
Yの上司が茶目っ気たっぷりの動きで僕らの笑いを取ろうとする。
僕は密かに殺意を抱いている。

7 名前:梅雨だく名無しさん投稿日:2002/07/25(木) 10:32 ID:???
朝方の夢

キジ虎の猫と会話している。
僕は言う。
「見積りに不備はなかったはずだがな」
猫が言う。
「甘いよ」
意外と野太い声だった。

8 名前:アスパルテーム投稿日:2002/07/29(月) 19:48 ID:???

誰だ

9 名前:アスパルテーム投稿日:2002/07/29(月) 19:49 ID:???

誰だ

10 名前:梅雨だく名無しさん投稿日:2002/08/08(木) 06:20 ID:???
朝方の夢

何の道具も使わず正五角形が描ける方法を見出して有頂天になる。
正三角形や正六角形にも応用可能だ。
「人間はこうやって確実に進歩していくんだよ」
誰かに自慢している。

11 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/08/13(火) 11:59 ID:???
朝方の夢

急な話で、ニューヨークへ単身赴任することになった。
ろくに英語も喋れないので内心非常に心細い。
せめて皆の同情を引こうと家族や友人に不安を打ち明けるが、
誰もまともに取り合ってくれない。
何て冷たい連中だと恨みがましい気持ちで嫌々旅支度を始める。

12 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/08/14(水) 12:52 ID:???
午睡の夢

見知らぬ子供が我が家の冷蔵庫を開け、
冷凍の生肉に噛りついている。
「氷点下で殺菌されるから大丈夫ですよ」
中年の男がにこやかに解説する。

13 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/08/17(土) 17:05 ID:???
午睡の夢

左脚の太腿が腐ってきた。
かなり酷い状態。触ると熟れた桃のように皮がずるっと剥ける。
こりゃ只事じゃないぞと思いながらも、
大騒ぎになるのが嫌で家族には内緒にしている。
少し腐臭を感じる。

14 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/08/24(土) 09:36 ID:???
朝方の夢

アフリカ・サバンナの草原地帯。
現地の土俗的な住居に似せた土壁のバンガローが何百と立ち並ぶ
広大な観光キャンプ村を、父と一緒に眺めている。
いや、眺めていたのは確か観光パンフレットだったはずだが、
いつの間にか現地に来ていた。
かわいい野生動物たちと触れ合う大自然の楽園。
現地人とともに暮らして生活の知恵を学ぼう。
そんな安っぽい宣伝文句が残像のように風景の上に残っている。
日本のテレビ局が開発した「夢のレジャー施設」らしい。
だが所詮は、猛獣に襲われないよう周囲を柵で囲い込み、
金で雇い入れた現地人にわざわざ民族衣装を着せて住まわせ、
監視カメラや保健施設などを完備した人造の大自然である。
僕は批判的にしか見ることができないが、父は楽しそうに見とれている。
日本人の子供たちが泥んこになって、家畜のような小動物を追い回す。
「泥の臭いがする子供たちを見るのは久しぶりだよ」
どこかで訳知り顔の大人が、満足そうにそんなことを言っている。
僕はますますうんざりしてしまう。

15 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/08/24(土) 10:24 ID:???
朝方の夢(2)

サバンナの歓楽街(?)を1人で歩いている。
人の熱気と猥雑さにあふれた妖しい街。
道の向かい側から女に呼び止められる。
肌が白いので知り合いの日本人かと思ったが、
近づいてみるとアルビノ(白子)の現地人で、売春婦だった。
商売目的で接してきたのはわかっているが、
はにかんだように話す彼女にとても好感を持つ。

2人で西部劇に出てくるような酒場に入る。
彼女が当たり前のように日本語で話すのを、
僕は奇異とも感じないで聞いている。
話し込むうち、妙に気が合って僕は嬉しくなった。

ホテルに着くと、彼女はすぐに服を脱ぎ始める。
白い肌。パンティの下から現われたのは、ピンクに染められた陰毛だった。
「この方がきれいでしょ」
彼女はそう言うが、僕には悪趣味としか思えず、にわかに嫌悪感を催す。
僕はなるべくそれを見ないようにしながら、彼女のやせた乳房に指を這わせる。

16 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/08/29(木) 08:37 ID:???
朝方の夢

飽くまで直進するつもりで、左折車線と直進車線の間を歩いている。
大型車両が続々と高速で走り抜けていくので非常に怖い。
途中タクシーの運転手に舌打ちされ、不快な気分が増幅する。
一向に直進者用の歩道を作ろうとしない行政の怠慢を、
僕は後ろを歩いていたタレントのKに毒づく。Kは深々と同意。
KがこのことをTVで訴えてくれればいいのに、と思う。

17 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/08/31(土) 10:36 ID:???
朝方の夢

ハンバーグ定食を食うという行為の低俗さを声高に批判している。

18 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/08/31(土) 15:45 ID:???
午睡の夢

大学で1日限りの特別講義を受けることに。
1日だけ出れば単位がもらえるというのは非常においしい話だが、
周囲を見るとみんな指定の教科書を開いているのに僕だけが持っていない。
隣の友人に見せてもらうと1万円近くもする高価な本である。
たった1日のために1万円…。
本を買うことが単位取得の必須条件かどうかわからず大いに迷うが、
結局「利益を得るには投資が必要だ」という誰かの言葉に負けて買いに出る。

校舎内部は西洋の古城のように重厚な造りで、信じられないほど広い。
教科書はどこで売ってるんだっけ…。
購買部か生協か、それはどこにあるのか、焦れば焦るほどわからなくなり、
ただ闇雲に各階を歩き回る。もう自分がどこにいるのかさえわからない。

ようやく見つけた本屋は表通りに面していて、一般客も出入りしている。
ここじゃないよな…。
そう思いながら入ると、店の奥手に指定教科書コーナーらしき棚がある。
幾分ホッとして探し始めるが、タイトルも著者名も全く思い出せない。
覚えているのは表紙がモスグリーン調だったということだけ。
見渡すと似たような色の本がたくさんある。
僕は途方に暮れてしまう。

19 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/09/11(水) 11:00 ID:???
朝方の夢

奇妙に古めかしい造りの回転寿司屋。
戦車のキャタピラーのようなものが重々しく寿司皿を運んでくる。
常連客が多いらしく、あちこちで隣同士が会話を弾ませている。
40年配の女性店員を僕は識っている。
確かある定食屋で働いていたはずだが、転職したのかもしれない。
店のいちばん奥に1人泥酔気味の客がいる。
ロックシンガーのYである。時折亭主が話しかける様子を見ると
どうやら彼も常連の1人らしいと知れる。
気の置けない店の雰囲気は僕にも伝染し、
隣のサラリーマンに話しかけたり、
途中店を抜け出して街を散策したりと、したい放題に振る舞ってみる。
Yにも話しかけてみる。
すると、Yは以前に高校教師をしていた時期があり、受け持ちのクラスに
僕の友人Fがいたという思いがけない話をしてくれた。
当時のビデオが残っているから君にも見せてあげようとYは言い、
Fの映像が映し出される…。

ここはFの自宅らしい。
FとFの妻、親類の人々(?)らが、楽しげに輪を描いて踊っている。
Fだけは純粋に楽しんでいる様子だが、
どうやら他の人々にはそれぞれ胸に秘めた思惑がありそうに見える。
そこに僕もいる。僕だけは踊りに加わっていない。
肉感的なFの妻が踊りながら僕に秋波を送っている。
それに気づいたFの父親が、やや俯きがちにほくそ笑む。
Fはそうした動向には全く無頓着で、恐らく僕の存在にも気づいていない。
僕らはやがて部屋の隅で横になり互いの身体を求め合った。
周囲の下世話な視線が気にならないではなかったが、
彼女の秘所が充分潤ってきたことに僕はとても満足する。
いつの間にか、Fがそばに来て僕らを見下ろしていた。
「それだけ濡れていれば大丈夫でしょう」
Fは他意のない表情、まるで他人事のようなことを言っている。

僕は団体客が入りたそうにしている脇を摺り抜けて僕は寿司屋へ戻った。
件の女性店員が僕の労をねぎらうように新しいお茶をいれてくれる。
Yは寝てしまったようだ。垂れ下がった頭が微動だにしない。
店は混雑する一方なのに、壁に寄りかかった亭主は欠伸をかみ殺している。
僕はまだしばらく店に居座るつもりだ。

20 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/09/12(木) 09:35 ID:???
朝方の夢

全員を一気に食い尽くすことだって容易くできるが、それはしない。
小さな恐怖を与え続け、じわじわと衰弱させていくのが僕のやり方だ。
罠は幾重にも張り巡らしてある。
ビルの警備員よろしく無数にある「部屋」を巡回し、
罠に引っ掛かった哀れな奴がいないかどうか確かめる。そういう仕事だ。
主観的に見れば僕の姿はぎらぎらした甲殻を持つ毒虫である。
尻から粘つく糸を繰り出すことができる。
だが奴らの目には、どこにでもいる物静かな男としか見えないだろう。
興味を引くような存在ではない。そこが狙い目だ。

ここで飼育しているのは、知性を欠いた男女のつがいがほとんどである。
もっとも奴らの方では飼われているとは少しも思っていないだろう。
自分の意志で住んでいると思わせるよう仕向けてある。
不自然さを悟られぬよう、域内には適宜雑多な人種も配置してある。
もちろん奴ら以外はすべてダミーである。
奴らが渡り廊下ですれ違う田舎臭い主婦や貧相な老人、子供たち。
これらはすべて虚の存在でしかない。
そんなことにさえ気づかぬところが、餌食の餌食たる所以なのだ。

仕掛けられた罠にがんじがらめに囚われ、身動き1つできぬまま
半ば廃墟と化した「部屋」を訪ねるのは実に愉しい。
僕はまた1本尻から糸を出して奴らにきつく巻きつけておく。
そんな状況に追いやられてなお、奴らは僕の罠に気づこうとしない。
ただ呆然と自分たちの不如意を訝しがるばかりだ。

野生的な勘で罠をかい潜る小癪な奴もいないわけではないが、
いずれ時間の問題でしかない。
逃げ出せるものなら逃げ出してみるがいい、と思う。
強行突破はむしろ歓迎したいところだ。
たまには僕だって全力で獲物を捕らえてみたいのだ。
だが、そんなことはたぶん起きないだろう。
それが僕には少し物足りない。

21 名前:名無しさん@ビキニ投稿日:2002/09/14(土) 00:07 ID:???
すばらしい。

で、この質問に答えて欲しい。

「Kか?Kなのか?」


22 名前:香りまつたけ味名無し。投稿日:02/09/17 10:50 ID:???
朝方の夢

雑居ビルの1階にあるクリーニング店が
閉店感謝セールのような催しをやっている。
ビルの取り壊しにより店を畳むらしい。
老舗とも見えないのに、サンドイッチマンや楽隊が出ていたり、
大仰な横断幕が掲げられていたりと、かなりの賑わいである。
得意客たちが列を作って順に送辞を贈り別れを惜しむ。
店主らしい男が古めかしい重そうなモーニングを着て店頭に立ち、
一人一人と固い握手を交わしながら深謝の言葉を返す。
なかには感極まって泣き出す客もいる。

僕はその様子をしばらく面白く眺めていたが、
ふと店主も客もみな同じ顔であることに気づいて興味を失う。
隣の中華料理屋も今日限りで閉店するらしく、
コックたちが大儀そうに食器類を叩き壊していた。
このやり方の方が正しいな、と僕は思う。


>>21 Kとは?

23 名前:香りまつたけ味名無し。投稿日:02/09/17 22:45 ID:???
過負荷のK。

24 名前:香りまつたけ味名無し。投稿日:02/10/01 06:41 ID:???
もしもし?

25 名前:香りまつたけ味名無し。投稿日:02/10/01 09:49 ID:???
朝方の夢

これといった観光名所もない田舎町。
鉄筋造の殺風景な宿に僕は恋人のTと連泊している。
修学旅行生でも泊まっているのか、館内はやけにざわついた雰囲気。
しかも僕らが泊まっているのは、ところ狭しと布団が敷き詰められた
二十畳ほどの相部屋である。
朝から人の出入りが激しく、旅の風情など微塵も感じられない。

傍若無人に部屋中を走り回る子供たちがうるさい。
低血圧のTは頭から布団をかぶってまだ寝ている風だが、
本当はもう目を覚ましているはずだと思う。
周囲への暗黙の抗議として寝たふりをしているのだ。
きっと子供たちがいなくなるまでは起きようとしないだろう。
そういう変に頑なで幼稚なところが彼女にはあって、
僕は常々閉口していた。

このまま放置すれば、Tはますます意固地になるばかり。
声をかければ、僕が安眠を妨げたと言わんばかりの態度に出るだろう。
いずれにせよ、うまく取り繕わないと彼女の機嫌は直りそうにない。
いつものこととはいえ、その決まりきった手続きが面倒くさかった。
僕は投げやりな気分になって部屋を出る。

部屋の外は通勤ラッシュのような人出でごった返していた。

ふと、人ごみの中にMの姿を見つけた。
過去に一度寝たことがある女。
だが互いに愛情はなく、ものの弾みだった。
少し迷った末、思い切って呼び止めるとMは無邪気に驚き、
挨拶もそこそこに屈託なく近況を喋り始めた。
下品な冗談を言えば下品な冗談で返す、その打てば響く感じが懐かしい。
僕は今夜にでもTの目を盗んでMの部屋を訪ねたいと思う。

部屋では、ようやく身支度を始めたTが
憎悪に満ちた顔つきで周囲の布団を蹴散らしている。



>>24 はいはい?

26 名前:香りまつたけ味名無し。投稿日:02/10/03 10:12 ID:???
朝方の夢

博士を囲んでの楽しいひと時。
知的な会話から子供の遊戯まで、博士が加わるだけで格段に面白さを増す。
遊びの達人でないと博士にはなれないんだよ。
そんな一言に感銘を受ける。

27 名前:香りまつたけ味名無し。投稿日:02/10/09 15:21 ID:???
午睡の夢

仲間数人でS君の郷里、M市を訊ねる。
迷路のような街で、どこへ移動するにも迷わずに行くことができない。
国道を走っていたはずが、いつの間にか野山へ迷い込んだり、
古い遺跡がデパートの中につながっていたりする。
道が入り組んでいるというのではなく、時空が歪んでいるらしい。
「日本じゃこういう街は珍しいでしょうね」
と言うS君に「世界でも珍しいだろ」と突っ込みたくなる。

何か事件が起きた。
S君は市内を慌ただしく動き回っているようで姿が見えない。
時々携帯電話で指示がきて、その度に僕らは場所を転々と移すのだ。
その結果、僕らはいま露天風呂に入っている。
これもS君の指示によるものだ。
警察署の中庭にあるのだが、妙に和んでいる自分がおかしい。
次はどんな指示がくるのか内心楽しみにしている。

28 名前:香りまつたけ味名無し。投稿日:02/10/29 20:13 ID:???
午睡の夢

とある事情から山村の一軒家を借りて暮らしている。
庭先で近所の髭面の男から有益な情報を聞き出していると、
会社帰りに立ち寄ったらしいK氏が突然話に割り込んできた。
「渡したいものがあるから家まで付き合ってくれ」
いつもながら有無を言わさぬ強引な誘いに閉口しながらも、
日ごろ何かと世話になっている(?)K氏には抗い難く、
僕はしぶしぶ身支度を整える。

K氏の家は山道を20〜30分歩いた先の新興住宅地にある。
バスを待つより山道を歩く方が早いことは間違いないが、
正直なところ靴が汚れるので歩きたくなかった。
だが、僕の希望などお構いなしにK氏はずんずん歩き始めている。
いつでもK氏は人より一歩先を歩きたがるのだ。
何かしきりと話しかけてくるものの、よく声が聞えずいらいらする。

途中、草庵のような和風の喫茶店があり、
K氏はさして疲れたふうでもないのに「ここで一服していこう」と誘う。
店は人手が足りないらしく、結局僕が給仕をしなければならなかった。
素朴な和菓子風のケーキがとても美味しい。
盛り上がらない世間話の後、K氏は気ぜわしく席を立つ。
毎度のことながら支払いは僕まかせである。
奥で会計を済ませて出てくると、食べかけのケーキが片づけられていた。
K氏は早くも山道を歩き始めている。

住宅地は駅のそばにあり、ちらほら店屋の看板も見え始める。
K氏は慣れた感じで、一軒の居酒屋の暖簾をくぐっていく。
店の中は存外広く、横に長いS字形のカウンターが満席に近い。
いずれも70代とみえる三人のおかみが切り盛りしている。
「おい婆さん、こっち来いや」などと酔ってからむ客もいるが、
「やだよ、こんなお姫様つかまえてさ!」と明るく躱しているのが
見ていて微笑ましい。

「いい店じゃないですか」
どうにか一番隅の席に落ち着いて僕が言うと、
K氏も相好を崩して「そうかい」と言った。
どうやら「渡したいものがある」というのは口実に過ぎず、
お気に入りの店に僕を案内したかっただけのことらしい。
むろんプライドが高いK氏のこと、自分から前言を翻すはずはなく、
今こうして、さも寛いだふうに盃を傾けながらも、
何を渡すつもりだったことにすれば筋が通るか思案しているはずだ。
僕はその件については何も問いたださないことにした。

29 名前:名も無き鍋奉行投稿日:02/12/10 13:03 ID:???
午睡の夢

湖畔にオープンした広大なアウトドアショップで
僕と伯父はカヌーを選んでいる。
陳列品のなかに円形のカヌーがあった。
「これはバランスが取りにくいでしょう」僕が言うと、
「佐渡のたらい舟と原理は同じだよ」と伯父に指摘された。
伯父はなぜか、たいそう不機嫌そうだった。

30 名前:名も無き鍋奉行投稿日:02/12/10 13:09 ID:???
午睡の夢

生気を失った唇が1つ、道端に落ちている。
僕はなるべくそちらへ近づかないよう警戒しながら歩くが、
何らかのトラブルは避けられそうにないと直感する。

31 名前:名も無き鍋奉行投稿日:02/12/24 13:06 ID:???
午睡の夢

過去に僕が2人の人間を殺めたという事実を
必死になって暴き立てようとしている奴がいるようだ。
今さらそんなことをして何の利益があるというのか。
再び証拠隠滅工作を図らねばならなくなった僕は心底辟易する。
死体は洞穴の中に隠してある。
上に枯れ草を被せ、それをさらに廃物などで覆ってあるから
簡単に気づかれる恐れはないが、念のため場所を移しておこうと思う。
掘り返してみると3体の死体が現われて一瞬戸惑う。
だが、よくよく思い出してみれば3体で正しかったのだ。
それを思い出しただけでもここへ来た甲斐はあったなと思う。
廃物の中にひどく懐かしい兎の置物を発見して嬉しくなる。
いつの間にかここは一種の宝島のようになっていたらしく、
僕以外にも眠れる宝物を発掘にきた人たちの姿がちらほら見える。

32 名前:名も無き鍋奉行投稿日:02/12/30 04:44 ID:???
深更の夢

慌てて乗りこんだ飛行機が北海道の某空港へ到着。まずは一安心だ。
出発当日まで今回の旅の予定を完全に失念していた僕は、
とりあえず手回り品と旅券だけ持って家を飛び出したのだった。
駅の待合室と大差ない貧相な空港ロビーには、存外人の姿が多い。
なぜか皆、一様に黒ずくめの格好をしている。
僕自身も黒いジャケット、黒いセーター、黒いジーンズという
同様のいでたちだったため、申し合わせたようで些か気味が悪い。
なるべく人の群れから離れようと、ぶらぶら売店の方へ向かうと、
高齢の女店員が近づいてきて新聞を買えとしきりに勧める。
ずいぶん商売熱心だなと感心しつつ、値段を聞くが一向に要領を得ない。
結局店まで一緒に行き価格表と照らしてようやく支払いを済ませた。
158円という半端な額だったのは何ゆえか。
外へ出ると既に夜である。
考えてみれば今夜泊まる宿の手配もまだ済んでいなかった。
2軒並んだ居酒屋から漏れる淡い光の他には、灯りらしい灯りもない。
近くに温泉街があったはずだが、賑わいの気配は全く感じられない。
僕は自分の迂闊さを呪いながら、1人夜道を歩き始める。

33 名前:名も無き鍋奉行投稿日:02/12/30 04:44 ID:???
深更の夢

慌てて乗りこんだ飛行機が北海道の某空港へ到着。まずは一安心だ。
出発当日まで今回の旅の予定を完全に失念していた僕は、
とりあえず手回り品と旅券だけ持って家を飛び出したのだった。
駅の待合室と大差ない貧相な空港ロビーには、存外人の姿が多い。
なぜか皆、一様に黒ずくめの格好をしている。
僕自身も黒いジャケット、黒いセーター、黒いジーンズという
同様のいでたちだったため、申し合わせたようで些か気味が悪い。
なるべく人の群れから離れようと、ぶらぶら売店の方へ向かうと、
高齢の女店員が近づいてきて新聞を買えとしきりに勧める。
ずいぶん商売熱心だなと感心しつつ、値段を聞くが一向に要領を得ない。
結局店まで一緒に行き価格表と照らしてようやく支払いを済ませた。
158円という半端な額だったのは何ゆえか。
外へ出ると既に夜である。
考えてみれば今夜泊まる宿の手配もまだ済んでいなかった。
2軒並んだ居酒屋から漏れる淡い光の他には、灯りらしい灯りもない。
近くに温泉街があったはずだが、賑わいの気配は全く感じられない。
僕は自分の迂闊さを呪いながら、1人夜道を歩き始める。

34 名前:名も無き鍋奉行投稿日:02/12/30 04:51 ID:???

二重柿子だ
 

35 名前:名も無き鍋奉行投稿日:02/12/30 04:51 ID:???

二重柿子だ
 

36 名前:名も無き鍋奉行投稿日:03/01/02 10:05 ID:???
平成14年の初夢

終始慇懃に、セールスマンは商品購入から納品に至る流れを説明する。
だが、下卑た本性はお見通しである。僕はしきりと揶揄を入れる。

37 名前:名も無き鍋奉行投稿日:03/01/02 10:12 ID:???
>>36 平成15年ですた。。

38 名前:名も無き鍋奉行投稿日:03/01/20 15:29 ID:???
午睡の夢

実に間の抜けた国なのである。
高度に情報武装した軍事政権とは見せかけばかり、
所詮、発展途上国の内実はこんなものかと思い知らされる。

僕が部屋を借りることになって真っ先に気づいたのは、
洗面所に備え付けられた盗聴機の存在である。
普通こういうものは、そうと悟られぬよう隠しておくべきではないのか。
機械類に疎い僕が見ても盗聴目的としか思えぬ集音マイクが
壁からにょきっと突き出しているのだから、呆れて物が言えないとはこのことだ。
もっとも僕は、マイクに向かってデタラメな題目を唱えたり、毎晩国家を歌い上げたり、
なるべく日本人というものを誤解させるよう努めては悦に入っていたものだが。

とにかく武装蜂起の日まで僕は退屈を持て余すしかなかった。

連絡係から銃を受け取ったのは、ほんの短い路地で、一瞬のことだった。
僕は当たり前のようにコートの内ポケットに銃をしまう。
それで手続き完了。難しいことは何もない。
きっちり10mほど間をあけて付け回す尾行者に気づかれた心配はない。
ただ、銃を持っている今、不審訊問でもくらったら言い逃れはできない。
奴等は嬉々として僕を絞首台へ送り込むだろう。
さてどうするべきか。

ふと思いついて、ある悪戯を試みることにした。
僕はまず、怪しいそぶりでそそくさと日曜大工の店に入り、
L字型になった水道管のジョイント部分を買い求めて店を出た。
そして、包装紙にくるまれたそれを、しばらく尾行者に見せるよう持ち歩いた後、
慌ててコートの外側のポケットにしまい込んだのだ。
すると案の定、僕はすぐさま数名の男たちに取り囲まれた。
「今、しまったものを出してもらおうか」
年かさの男が言った。
僕はなるべくゆっくりと包みを取り出し、彼に手渡した。
大きさといい、形といい、重さといい、まさに拳銃そのものである。
男たちは乱暴に包みを開く。出てきたのはもちろん鉄パイプだ。
「何だこれは?」
あっけにとられる男たち。僕は笑い出しそうになるのを必死で堪えて言う。
「部屋の洗面台が水漏れするんですよ。実は1週間ほど前なんですが、酒に酔って…」
男は僕の話を遮ると、憮然とした表情で仲間ともども引き上げていった。
これで懐中の本物の銃はひと安心である。
ちょろいもんだ。

夜。
いよいよ決行の時は来た。
すでに銃を手に入れた以上、決行は今夜なされねばならない。
成功するとはとても思えないが、僕にはさほどの悲壮感もなかった。
玄関のドアを開けると、慌てて身を隠す敵の斥候の姿があった。
僕はゆっくりと狙いを定め、奴を一発で仕留める。
その銃声に触発されたのか、ちょうど「時」が来たためか、
近隣の建物から三々五々人が飛び出してきた。
敵の姿も味方の姿も入り交じっているが、
わずかな街灯だけが頼りの闇の中では、正直、誰が誰やらわからない。
僕はここで仲間と合流するより単独行動に出る方が得策と判断した。
僕は叫ぶ。
「司令部が大変だ!! いま援軍を呼んでくる!!」
口から出任せだったが、誰もが信じたようだった。
その証拠に、敵は敵の司令部を目指し、味方は味方の指令部を目指して
人の流れがはっきり二分した。
なんて素直な連中だろう。
僕は愉快な気持ちで、彼らとは全く逆の方向に走り始める。

それから何がどうなったのか。
僕の体はすでに何発も流れ弾をくらっている。
今は物陰に身を隠しているが、見つかるのは時間の問題だろう。
ここで死ぬことになるのかな、とぼんやり思う。
僕はこの国が好きだ。
主義も思想も関係なく、僕はこの国が好きだったからここで死ぬのだろう。
それは仕方のないことだな。
僕はひどく感傷的な気持ちで、周りの怒号に耳を傾けている。

39 名前:名も無き鍋奉行投稿日:03/01/27 14:53 ID:???
午睡の夢

木曜日は父親が育児をする日と正式に定められた。
テレビでは小泉首相が苦笑いを浮かべている。

40 名前:名も無き鍋奉行投稿日:03/02/14 18:10 ID:???
午睡の夢

戦前は観光名所の1つだった「トロール館(?)」が
いよいよ閉鎖・解体されることになった。
どっしりとしたロの字型の洋館の中央部には中庭があって、名も無き鍋奉行

41 名前:名も無き鍋奉行投稿日:03/03/12 21:01 ID:???
??

42 名前:名も無き鍋奉行投稿日:03/03/12 21:02 ID:???
!!


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